戦果

戦果

　その日、上等兵は、GPF女子FSが放送時間内に生試合が開催されているにもかかわらず無様なﾃﾞｨﾚｲ放送を繰りかえすテレビの前にかじりつき、やはりその瞬間は映像で見たかったので生実況は耳にすることもなく、こたつで観戦することにした。注目は勿論浅田真央選手。とにかく３A２発を無事決めて欲しかった。完璧かつ綺麗に飛んだ３Aもやはり認定されるかどうか不安の中、演技後半も必至に応援。コンビーネーションで転ぶ中、最後まで演技を終えた浅田真央選手に拍手を送りつつ、最終滑走のキムユナ選手の演技は見なかった。優勝とか勝ち負けはどうでもよかった。とにかく３A2発が国際公式試合で決められたことが何よりも嬉しい。もう一つ、安藤選手、ようやく４回転に挑戦し回転不足ながらも着氷したことはもっと評価されるべきだと思う。4回転、3-32発が成功するようなら復活も近い。中野選手も３Aに挑戦し立派だった。結局GPS女子はキムユナ選手が2回ジャンプでミスをして浅田真央選手が優勝した。最高視聴率も４０％を超える勢いだったようで、注目の高さが伺える。ああ、これが世界選手権、及びオリンピックで、時差もこの時間ならもう想像を越える視聴率が叩きだされていたことだろう。キムユナ選手の3-3は見事だったが最終局面でプレッシャーに押しつぶされたというところか。しかしその点差は僅かで、浅田真央ファンとしては、ホッとため息をつきたくなる。完全アウェイで勝ち取った勝利はなんとも言いがたい。次の世界選手権、そしてオリンピックに向けて、浅田真央選手の修正すべき点はまだ多い。特にオリンピックイヤーでこのプログラムだと足をすくわれるかもしれない。思いだして欲しい。ノーミスならノーミスならというのは、試合が終わった後に言うのはナンセンスだ。ノーミスならオリンピックはスルツカヤ選手かコーエン選手が金メダルを勝ち取っていたはずだ。今ある課題点を修正して、ぜひ浅田真央選手には金メダルを取って欲しい。